米国などではホームブルーイングが盛んな為、色々な道具を好みやスタイルに併せて購入することが可能ですが、米国以外の国で探そうとすると結構大変です。特に、ビアトレで推奨するオールグレインのビールづくりとなると、ある程度の設備が必要ですので悩ましいところです。道具についての説明は、それぞれのページを見ていただくとして、ここでは購入が比較的容易な、オールグレインのビールづくりができる道具を紹介します。ミニマムな設備で、便利なものを調べてみました。
マッシュタン・ロータータン・煮沸鍋。この三つの機能を全て備えた魔法のような鍋です。僕も最初からこれを使えばそんなにお金をかけないで済んだかもしれません(泣)。日本で購入できるオールグレインの鍋としては最適かもしれません。以下は19ℓのビールづくりに最適と思われるサイズです。
上記の寸銅鍋と、BIAB用のメッシュバッグを使用すれば、オールグレインのビールづくりが可能です。BIABでは、麦芽をメッシュバッグこと引き上げてスパージングをする必要があります。このスパージングの際には、鍋の口径に合うザルを別途用意して、その上にメッシュバッグを置き、その上からお湯をかけるスタイルになります。ザルは家庭で使用するものでOKですが、鍋の口径に合うものがない場合には、別途購入しましょう。
ビールを発酵させる時に使用するプラスチック容器です。サイズはつくりたいビールの容量によりますが、ビアトレでは基本的に19ℓのビールをつくるレシピを紹介していますので、20ℓの容器で大丈夫です。
この他にも、ガラスカーボーイ、ポリタンク、ビニール袋、プラスチックカーボーイなどもありますが、プラスチックバケツの利点である、洗浄のしやすさが損なわれてしまうので、あまり使う理由が見当たりません。個人的には、洗浄のしやすさと扱いやすさから、プラスチックバケツを使っています。その他にも色々ありますが、清潔で、エアロックができればどのような容器でも構いません。
ビールが発酵している間、多くの二酸化炭素が発生します。もし密封された容器で発酵を行った場合、その容器は充満した二酸化炭素によって破裂してしまいます。一方、二酸化炭素が充満しないように口の開いた容器を使うと、外気中の微生物やバクテリアがビールと直接触れることになるので、汚染されてしまいます。
エアロックは、発酵容器に取り付けることで、上記の問題を解決する道具です。つまり、エアロックは発酵中につくりだされる二酸化炭素を容器の外に逃しますが、外気を容器の内側に入れることがない仕組みになっています。種類は、S型、2ピース、3ピースなどの種類がありますが、どれも仕組みはほとんど同じで、エアロックに水(ウォッカや消毒液)を入れて封をすることで、外気から遮断します。また、発酵でできた二酸化炭素は、充満した圧力でその水を通って容器外へ放出される仕組みです。
エアロックは通常ゴム栓を使って、容器とエアロック自体を固定させます。エアロックを使わなくても、ホースと水の入ったバケツを用意すれば同じ機能を作り出せますが、高いものではないので用意してしまいましょう。
主に麦芽の糖化に必要な温度を図るために使用します。最低限のもので構いませんが、デジタル式のものは、割れることもなく使いやすいようです。
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ビールを発酵容器から、ボトリング容器に移す時に使用します。サイフォンの原理を使って、ビールを発酵容器の上から吸い上げ、ボトリング容器に移します。発酵容器に蛇口がついている場合には、直接そこから流して移してもいいのですが、イーストケーキやトゥルーブ(オリ)を発酵容器に入れないようにしたいので、上から吸い上げたほうが良いのです。
ラッキングケインは写真のような形をしていて、先端にはオリをあまり吸い込まない形状になっています。ラッキングケインがなくても、チューブさえあればサイフォンできるのですが、オリが入らないようにしましょう。写真はノーマルなラッキングケインです。その他にポンプ式でサイフォンできるものもあります。ポンプ式はあると便利ですが、壊れて使えなくてもサイフォンできるようにしておきましょう。
ラッキングケイン